日本の生活保護を申請するには?相談から保護決定までの流れをわかりやすく解説【第4回】

生活保護について調べていると、「自分も利用できるのだろうか」「申請するには、まず何をすればいいのだろう」と迷うことがあるかもしれません。

年金だけでは暮らしが成り立たなくなったり、病気やけがで医療費の負担が重くなったりすると、生活そのものに不安を感じてしまいます。

そんなときに知っておきたいのが、生活保護を利用するまでの流れです。

生活保護の相談や申請は、原則として現在住んでいる地域を担当する福祉事務所で行います。

ここでは、相談から申請、調査、決定まで、順を追って見ていきましょう。

生活が苦しくなったら、まず相談

生活保護を利用できるかどうか分からなくても、まずは福祉事務所に相談することができます。

たとえば、

「年金だけでは毎月の生活費が足りない」

「家賃の支払いが難しくなってきた」

「病院に通いたいけれど、医療費が心配」

といった状況です。

自分では「これくらいなら、まだ大丈夫」と思っていても、生活費や家賃、医療費などが重なると、家計が急に苦しくなることがあります。

相談したからといって、その場で生活保護を受けることが決まるわけではありません。

今の生活状況を伝え、利用できる制度や支援について一緒に確認してもらうこともできます。

生活保護を利用したい場合は申請する

福祉事務所で相談したうえで、生活保護を利用したい場合は申請を行います。

ここで大切なのは、「相談」と「申請」は別のものだということです。

相談しただけでは生活保護の審査が始まるわけではありません。

生活保護を利用したいという意思がある場合は、申請することになります。

必要な書類がすべてそろっていない場合でも、まず申請について相談することができます。

何を用意すればよいのか分からないときは、福祉事務所で確認しましょう。

申請すると生活状況が調べられる

申請後は、生活保護が必要かどうかを判断するための調査が行われます。

現在の収入や年金はいくらなのか、預貯金などの資産はどのくらいあるのか、住まいはどうなっているのかなど、生活全体について確認されます。

働ける状況にある場合には、仕事や就労の状況について確認されることもあります。

また、年金や各種手当など、利用できる制度がないかについても確認されます。

必要に応じて、担当者が自宅を訪問し、実際の生活状況を確認することもあります。

これは、申請した人を疑うためではなく、現在どのような生活をしているのかを把握し、必要な支援を判断するためのものです。

家族がいても申請できる?

「子どもがいるから生活保護は申請できないのでは?」と考える人もいるかもしれません。

しかし、親族がいることだけを理由に申請できなくなるわけではありません。

親族から援助を受けられるかどうかについて確認が行われることはありますが、家族がいることと、生活保護を申請できるかどうかは別の問題です。

「子どもには迷惑をかけたくない」と思い、相談することをためらってしまう人もいるでしょう。

それでも、生活に困っているのであれば、まずは現在の状況を福祉事務所に伝えてみることが大切です。

持ち家があっても申請できる?

持ち家がある場合も、「家を持っているから生活保護は無理」と最初から決めつける必要はありません。

住んでいる家の状況や資産価値などを確認したうえで判断されます。

居住用の持ち家については、一定の条件のもとで保有が認められる場合があります。

住宅ローンが残っている場合など、個別に確認が必要になるケースもあります。

自分で判断せず、福祉事務所に相談してみることが大切です。

申請から決定まではどのくらい?

生活保護の申請を受けた福祉事務所は、必要な調査を行ったうえで保護を開始するかどうかを決定します。

原則として、申請のあった日から14日以内に決定することになっています。

ただし、調査に時間がかかるなど、特別な理由がある場合は、30日まで延長されることがあります。

そのため、申請したその日に結果が分かるとは限りません。

家賃や食費など、すぐに生活費が必要な状況であれば、そのことも相談時に伝えておきましょう。

申請前に用意しておくとよいもの

相談や申請の際には、現在の生活状況が分かるものを用意しておくとスムーズです。

たとえば、年金の通知書や給与明細、預貯金の状況が分かるもの、家賃が分かる書類などです。

ただし、書類がそろっていないからといって、相談を先延ばしにする必要はありません。

「何を持っていけばいいのか分からない」という場合も、そのまま福祉事務所に相談して大丈夫です。

生活保護は「申請して終わり」ではない

生活保護は、保護が決まったらそれで手続きが終わるという制度ではありません。

生活保護を利用している間も、収入や世帯の状況などについて、福祉事務所への報告が必要になります。

仕事を始めた、年金の金額が変わった、家族と同居することになったなど、生活状況に変化があった場合には、担当者に伝える必要があります。

制度を利用しながら、その後の生活をどう立て直していくかを考えていくことも大切です。

まとめ

生活保護を利用したいと思ったら、まずはお住まいの地域を担当する福祉事務所に相談します。

その後、申請を行い、収入や資産、世帯の状況などについて調査が行われます。

調査の結果、生活保護が必要だと判断されれば、保護の開始が決定されます。

「年金をもらっているから無理」「家族がいるから申請できない」「持ち家があるから対象外」と思い込んでしまう必要はありません。

生活保護を利用できるかどうかは、一人ひとりの生活状況を確認したうえで判断されます。

生活が苦しくなったときは、一人で抱え込まず、まずは福祉事務所に相談してみてください。

制度を知っておくことは、いざというときに自分や家族の生活を守ることにもつながります。

次回は、**「年金をもらいながら生活保護を受けるとどうなる?高齢者が知っておきたいポイント【第5回】」**として、年金と生活保護の関係について詳しく紹介します。

※生活保護の申請方法や必要な手続き、決定までの期間などは、個々の状況によって異なる場合があります。詳しくは、お住まいの地域を担当する福祉事務所にご確認ください。

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